Bon.RemoteController Help

Bon.RemoteControllerは、ストリームサービスに接続して、チューナーのコントロールやレコーダーの管理を行うクライアントソフトウェアです。
ストリームサービスはあらかじめチューナーが存在するマシンにインストールしておく必要がありますが、クライアントとなるマシンには、リモートコントローラーだけをインストールしても問題ありません。

ストリームサービスには3つの役割があります。
チューナーの設定管理（チャンネル選局など）、チューナーが受信したMPEGトランスポートストリームの配信（HTTPで送信）、ファイルへの録画を実現するレコーダー機能です。
このうち、レコーダー機能はストリームサービスのEnableRecorderプロパティで無効化されている場合があることに注意して下さい。また、チューナーが存在しないマシンにインストールされたストリームサービスでは、チューナーが列挙出来ないため TSの配信機能も働きません。しかし、レコーダー機能は動作させることが出来ます。

メインウインドウ

メインウインドウには、ストリームサービスのツリー（上部）、チャンネル及びチューナーステータスを表示するタブ（左部）、プログラム群を表示するツリー（右部）が表示されます。
また、ツールバーには、ストリームサービスを追加、レコーダーの表示、今すぐ録画のボタンが表示されます。
リモートコントローラメインウインドウ

ストリームサービスのツリーには、ツールバーの追加ボタンによって追加されたストリームサービス群がルートノードに表示されます。各ストリームサービスは、単一または複数のチューナーを保持していて、それらがサブツリーとして表示されます。更に、各チューナーに接続中のストリームクライアント群があれば、そのサブツリーとして表示されます。
ストリームサービスのノードを選択して、ツールバーのレコーダーの表示ボタンを押すか、または右クリックしてレコーダー表示メニューを選択すると、レコーダーウインドウが表示されます。
チューナーのノードを選択して右クリックでメニューを選択すると、そのチューナーのストリームを表示するプレイヤーを起動出来ます。起動するプレイヤーは、ストリームサービス側のDefaultPlayersプロパティで指定されたパスに従って決定されます。デフォルトでは、The VideoLAN Projectの VLC Media playerが起動するように設定されています。
（勿論、プレイヤーが起動するためには、あらかじめプレイヤーソフトウェアをインストールしておく必要があります。）
ストリームサービスによっては、複数のストリームURLが提示される場合があります（メニュー項目が複数表示される）。これは、ストリームサービスが動作しているマシンが、複数のIPワークアドレスを持つ場合です（IPマルチホーム構成）。全てのIPアドレスへの経路が普遍的に存在する場合は、どのメニューを選択しても同じです。そうでない場合（どれかのIPアドレスはダミーであったり、クライアントとの経路が存在しない場合など）は、正しいメニュー項目を選択する必要があります。
チューナーのサブツリーには、接続中のストリームクライアントのノード群が表示されています。これを右クリックすると、クライアントの強制切断メニューが表示されます。
ストリームサービスが再起動すると、リモートコントローラー間との接続も切断されてしまいます。このような状態で操作を行おうとすると、「リモートサーバーに接続できません。」というエラーが表示されます。この場合、ストリームサービスノードを右クリックし、再接続メニューを選択して下さい。ストリームサービスが起動していれば、再接続されます。
チャンネルタブには、現在選択されているチューナーに対応したチューニングスペースとチャンネルのツリーが表示されます。また、現在のチューナーの選局状態に応じたノードが選択状態となります。
任意のチャンネルノードを選択すると、チューナーの選局が変更されます。但し、チューナーがロックされている場合は、変更出来ません。チャンネルを変更すると、チューナーに接続しているチューナークライアントは、全て指定されたチャンネルに変更されます。この時選択されるプログラムは、自動的に決定されます。
レコーダーを使用して録画を行っている場合は、チューナーがロックされているので、不用意に変更してしまうことはありません。また、レコーダーが録画を開始するときには、チューナーがロックされてチャンネルが強制的に変更されます。
チューナープロパティタブには、チューナーの現在の状態を表示します。
プログラムツリーには、現在選択されているチューナークライアントの選局プログラム一覧が表示されます。このツリーは、まだ受信できていないEPG情報については表示されません。チューナークライアントノードを選択しなおすと、最新の情報が表示されます。
任意のプログラムノードを選択すると、そのクライアントの選局（プログラム）が変更されます。プログラムはチューナークライアント毎に設定可能なので、別のチューナークライアントには影響しません。従って、チューナーがロックされていても、同じチャンネルなら異なるプログラムを選択出来ます。

ストリームサービスを追加

リモートコントローラをインストールした直後は、どのストリームサービスも関連付けられていません。まず、このダイアログでストリームサービスに接続する必要があります。
ストリームサービス追加ダイアログ

URLには、ストリームサービスのリモーティング接続URLを指定します。デフォルトは、リモートコントローラと同一のマシンに接続する"localhost"が指定されています。これで追加することによって、メインウインドウのストリームサービスツリーに、ストリームサービスのノードが追加されます。
ストリームサービスのRemoteBasePathプロパティとRemotePortプロパティを変更した場合、このURLも正しく入力する必要があります。
もし、複数のマシンでストリームサービスを稼動させている場合は、同じ手順で複数のストリームサービスを登録します。登録しておかないと、異なるマシンのストリームサービスとレコーダー間の連携を設定出来ません。

レコーダーの表示

選択中のストリームサービスのレコーダーの状態を表示します。

レコーダーウインドウには、レコーダーが管理している予約録画情報の一覧が表示されます。また、ツールバーには、新しい予約を追加、再表示ボタンが表示されています。再表示ボタンを押すと、予約録画情報の一覧を更新します。
予約録画一覧のStatusには、その予約情報の現在の状態が表示されています。
- Waiting : 予約録画待機状態です。録画開始日時に到達すると、録画を開始します。
- Start : 予約録画を開始しました。
- ManualStart : 録画を手動で開始しました。
- Finished : 予約録画が完了しました。
- Stopped : 録画を手動で停止しました。
- Aborted : 何らかの原因（サービスが停止したり、ストレージの空き容量が不足した場合など）で録画が停止しました。
その他の項目は、以下のとおりです。
- Start time : 予約録画の開始日時
- Duration : 録画間隔
- Program：録画するチューニングスペース-チャンネル-プログラムID
- File name：ファイル名（の一部）
- StorageID：保存するファイルの格納先を示すID
- StreamURL：レコーダーが接続するストリームサービスの配信URL
- RegisteredID：予約録画を一意に識別するID
- RegisteredTime：予約を行った日時
予約録画の開始前に手動で開始したり、予約録画中に手動で停止した場合、あるいはAborted状態となった項目は、自動的に予約を開始・再開しません。その場合は、一旦予約情報を削除して再度追加する必要があります。
今すぐ録画機能を使用して録画を開始した場合も、予約録画として扱われます。その場合は、予約と同時に手動録画開始状態となります。

予約録画の追加

新しい予約録画情報を追加するダイアログです。
左側には、チューナーと選択可能なチャンネルの一覧が、右上にはプログラムIDと録画開始・終了日時とファイル名が、右下には選択可能なストレージIDとストリームアドレスの一覧が表示されます。予約録画情報追加ダイアログ

左側のチューナーは、リモートコントローラにあらかじめ登録されているストリームサービス群から列挙しています。ここで選択されたチャンネルが、録画開始時に選局されます。
右上側にはプログラムIDを指定します。"-1"を指定した場合は、チャンネルで受信した全てのトランスポートストリームをそのまま録画します。"0"を指定した場合は、プログラムが自動的に選択されて録画されます。
プログラムを自動的に選択する場合は、意図しないプログラムが選択されてしまう場合があります。そのため、プログラムIDには"-1"か具体的なIDを指定するのが望ましいでしょう。
開始日時と終了日時はドロップダウンすることで、カレンダーから日付を選択する事が出来ます。但し、時刻は手動で入力して下さい。
日時はローカル時間換算で指定して下さい。例えば、リモートコントローラとストリームサービスのマシンが異なるタイムゾーンに存在する場合、リモートコントローラ側のタイムゾーン基準で入力します。
リモートコントローラが日時情報をストリームサービスに送信する際、UTC基準に変換されて送信されます。その後、ストリームサービス側で改めて（ストリームサービス側のタイムゾーンの）ローカル時間に変換し、それが予約日時となります。
ファイル名は任意の名前を入力することが出来ます。このファイル名は、実際にファイルに保存する時のファイル名の「一部」となります。
完全なファイル名の形式は、ストリームサービスのStoragePathsプロパティに設定されたフォーマット文字列によります。デフォルトは、 "「チューニングスペース」_「チャンネル」_「プログラムID」\「入力したファイル名」_「予約録画日時」_「録画開始日時」.ts" の形式です。従って、入力したファイル名が重複していても、ファイルを上書きすることは殆どありません。
ファイル名を適当につける事により、ファイルを容易に見分けることが出来ます。
フォーマット文字列を変更することにより、ファイル名の命名規則を変更する事が出来ます。 RegisteredIDをフォーマット文字列に含めれば、ファイル名が重複する可能性は完全に無くなります。
ストレージIDの選択画面には、接続中のレコーダーに設定されているストレージの一覧が表示されます。ストレージIDと、そのストレージの空き容量が対で表示されます。どのストレージにファイルを保存するかを選択します。
ストレージIDの定義は、ストリームサービスのStoragePathsプロパティで行います。ここに複数のストレージを登録することで、リモートコントローラから保存先を選択させることが出来るようになります。デフォルトでは、Windowsの共通アプリケーションデータ領域が保存先として登録されていますが、恐らくこれは適当ではないでしょう。ストリームサービスのプロパティで、大容量ディスクへのパスを追加して下さい。
また、ストレージの空き容量がMinimumSpaceRequirementsプロパティ未満になると、録画が強制的に停止します。録画開始時に不足していた場合は、録画自体が行われません。いずれの場合も、Aborted状態となります。
ストリームアドレスの選択画面には、左側で選択したチューナーが配信するストリームアドレスの一覧が表示されます。通常は単一のアドレスが表示されていますが、ストリームサービスがインストールされたマシンに複数のIPアドレスが割り当てられている場合は、複数のアドレスが表示されます（IPマルチホームを参照）。

今すぐ録画（クイック録画）機能

予約録画の登録は、少々面倒です。そのため、今見ている番組をすぐに録画したい場合には、この機能を使用します。
今すぐ録画ダイアログ

このダイアログを表示したときの、選択しているチューナー・チャンネルが自動的に録画の対象となります。この場合、全てのトランスポートストリームをファイルに保存します（プログラムID "-1"相当）。また、チューナークライアントを選択してこのダイアログを表示した場合は、そのクライアントが選局しているプログラムが録画の対象となります。
ファイル名を入力します。このファイル名は予約録画登録時のファイル名と同じで、実際のファイル名の一部です。従って、既存のファイル名と同じ名前を指定しても問題ありません。
ストレージIDの選択画面には、リモートコントローラに登録されている全てのレコーダーと、そのレコーダー毎に設定されているストレージの一覧がツリーで表示されます。録画するファイルの保存先のストレージを選択して下さい。
ストリームアドレスの選択画面には、現在選択中のチューナーが配信するストリームアドレスの一覧が表示されます。この一覧もIPマルチホーム構成によって、複数のアドレスが表示される場合があります。